誤字脱字、うっかりやっちゃうんだよなぁ…。
コロナ禍で、日常生活もすっかりWEB化しちゃいましたね。
今まで以上に、パソコンやスマートフォンで文章を書く機会が増えた方、多いんじゃないでしょうか。
そろそろ気になり始めていませんか。自分がやっちまう、誤字脱字の多さが…。
この記事では、
- 誤字脱字が多くて困ってる
- 自分じゃ全然気付けない
- 対策は調べたけど、まるでダメ
こういった方に向けて、
5年間編集者として校正・校閲経験のある筆者が、誤字脱字をなんとしてでも無くすために生み出した
- だれでもできる
- どこでもできる
- 道具いらずでできる
- ひとりでできる
- 今すぐできる
3つの方法をご紹介します。
よくある
- 他の人に読んでもらう
- 印刷して読み返す
- 誤字脱字チェックツールを使う
など、準備が必要な方法は掲載していません。
時代に逆行した超アナログな方法ですが、信じてください。
あなたの誤字、必ず減らしてみせますからァ…!!!
予備知識はこちらからどうぞ。
誤字…誤って書かれた文字のこと
(例:こぬにちは、あにがとう、おゆすみ)
脱字…抜け落ちた文字のこと
(例:こにちは、あがとう、おすみ)
誤植…印刷物で、文字・記号に誤りがあること
校正…誤字脱字など、文字の誤りを正すこと
校閲…文章の内容に誤りがないか、適しているかを確認すること
絶対に誤字脱字を減らす【3つの方法】
誤字脱字がある文章って、なんか信用できませんよね…?
買った本に、誰でも気付けるような誤植があったらショックですよね。本に書いてある内容まで「合ってんのかなぁ…」って、疑ってしまいそうになる。
仕事のメールも、こんな風に来たらどう思います?
「状況若り次第、サイドご乱絡させていただきまする!」
ひぇ〜~〜なんやコイツキメェ〜〜〜
ってなりますよね…。
誤字脱字があるだけで、
- 信頼を失う
- せっかちで雑なイメージが付く
- シンプルに「バカかな?」と思われる
と、デメリットだらけ…。絶対に直さなきゃ、ですよね。
誤字脱字には、2種類あります。
・本来の言葉がわかってるのに、変換ミスやタイプミスをしている
・本来の言葉をそもそも誤認識していて、間違った日本語を使用している
今回の記事では、どちらにも対応できるような3つの対策を用意しました。
ではさっそく本題に入ります!
文章を読まずに、文字を見る
自分で書いた文章であれば、読んじゃだめです。
「私はこうやって書いたぞ!」っていう先入観がどうしても邪魔をするので、読みながら客観的に誤字脱字をチェックするのは、至難の業なんです。
じゃあどうするんだい?
文字として、見るんです。
流れをつけて読まず、1文字1文字と向き合います。
たとえば
「今日の北海道は晴れ。熱過ぎて、膝のうらっかわから汗が流れてきました。夏ですね」
この文章を、文字として1文字ずつ見ると頭の中ではこう再生されます。
き ょ う 今 日 の ほ っ か い ど う 北 海 道 は は れ 晴 れ 。 あ つ す ぎ て 暑 過 ぎ て 、 ひ ざ 膝 の う ら っ か わ か ら あ せ 汗 が な が れ て 流 れ て き ま し た 。 な つ 夏 で す ね 。
このように、頭の中で1文字ずつチェックして、単語ごとに漢字変換を行ないます。
すると「暑過ぎて」が「熱過ぎて」と誤変換されていることにも、あっさり気付けるんですよね。
文字を「ひとつの文章」として読まずに、文章を組み立てているパーツとして捉えるのがポイントです!
音読をせずに、想像する
誤字脱字を防ぐ対策として、1番多く挙げられるのが「音読してみること」。
でも、個人的には①と同じ理由で、あまりおすすめできません。
「自分の理想通りに読みたい」という力が、どうしても働くからです。しかも、声に出して読むスピードは、文章を書いたスピードより圧倒的に速いですし、それで細かい確認ができるとは思えないですよね…。
じゃあどうするんや?
自分以外の誰かが、その文章を読んでいる声を、想像するんです。
私の1番のおすすめは、狂言師で想像すること。
「そろり、そろり」のあれです。あのスピードと、あの喋り方で、書いた文章を脳内再生するんです。(モノマネの方でも大丈夫!w)
なんでわざわざ狂言師?ゆっくりだから?
理由はいくつかあります。
- ゆっくりだし
- ハキハキしてるし
- 声がめちゃくちゃ大きいし
- 感情を入れていて
- 相手に伝えようとする喋り方
だから、ほんっとおすすめなんですよ。
うまく脳内再生できれば、大抵の誤字脱字は洗い出せるはずです…っ!
文節ごとに、すべて調べる
上の2つは誤字脱字を見つける方法でしたが、最後は「誤認識」を見つける方法です。
ここで言う「誤認識」とは、誤った日本語のこと。文章に関する間違いのなかで、1番やりたくないのがコレですね…。
でも現状、誤った日本語というのは世の中に溢れまくっていますよね。知らずに、うっかり自分も使っちゃってたりして…。
代表的なところでいうと、固定概念。
「凝り固まった考え方」という意味で使われますが、概念は普遍的な考え方・一般的な常識という意味なので、固定(凝り固まった)+概念(一般的な常識)っていう真逆の意味が繋がった奇妙な単語なんです。
正しくは、固定観念ですね。
観念は、人が物事に関して抱く主観的な考えという意味なので、固定+観念は「凝り固まった主観的な考え」と綺麗に繋がります。
意味を考えればわかるのに、音感が似ているとついつい間違えちゃうんですよね…。
単語以外にも、「よろしかったでしょうか?」というような誤った敬語表現や「おっしゃられる」などの二重敬語、相手に送るのに「申しておられたので…」といった尊敬語・謙譲語の混用などは、とても多い。
こういった誤認識による間違いは、どうやったら気付けるんでしょうか…。
答えはひとつ。
すべて疑い、すべて調べるんです。
文節で区切って、疑わしいものはすべてWEB辞書で調べてみましょう。
「普段からよく使うし」「だれにも指摘されて来なかったから」と自信を持って使っている単語・慣用句・敬語…、もしかしたらずっと間違っていて「あいつバカかよ…」と思われているかもしれません。(辛辣)
「これは大丈夫だろう」と思うものほど、調べると「うそでしょ…」なんてことも多いんですよ。
文章ひとつにそこまでやってられんわ!
と思った方、この作業は決して単発的なものじゃないんです。
語彙力というのは、まじでチリツモですから(おい語彙力)文章を書くたびに、正しい表現を学んでいけると思えば、面倒な作業にはならないはずです。
地道ですが、チェックツール1発で終わらせてしまうよりも、学べることははるかに多いですよ。
【まとめ】誤字脱字を減らして、スマートな文章を書きましょう!
今回は、誤字脱字を減らしたい!文章の間違いを絶対に見つけられる、たった3つの方法【チェックツールなし】をお届けしました。
編集者時代の5年間、校正・校閲作業にはとにかく時間を割いてきました。
私はとにかく「間違えること」が怖かったんです。
入社してまだ数日という頃、当時先輩だった男性社員が超鳥肌ものの誤植をしたんですね。
内容は【商品価格のゼロがひとつ足りない】というものでした。
恐怖です。
入社数日のペーペーにも、この間違いのヤバさはわかりました。「価格の誤植があった」と聞いたとき、ちょっとおしっこが出そうになったのを覚えています。
出版社でこういうことが起きるとどうなるかというと、ドラマでよく見る、あのシール貼り地獄です。「校閲ガール」でもありましたよね。
朝まで、編集部全員でやりました。指の先っちょの皮が破れて、爪の間からも血が出て…入社数日でしたけど、シール貼りながら「もう辞めどきかもな~~~」と口から漏らしてましたw
誤植先輩は、その後1ヶ月間、間違って表記をしてしまった店舗に通って、「安すぎる!」と思って来店したお客さんに対するクレーム対応をしてました。1ヶ月間、クレーム屋さんです。
シール貼りの恨みがあるとしても「可哀想だ…あぁはなるもんか…」と思わせられるくらい、それはそれはショッキングな姿でした。
この大事件に、「出版社における誤植とはどれほどの危険物なのか」ということを身を持って教えられたので、ペーペー時代から「私は絶対に間違いを犯さない、誤植後輩にはならない」と誓うことができたんですよね。
おかげで雑誌発行後に誤植を発見・指摘された経験はゼロのまま、退職しました。
緊張感のある校正・校閲作業から離れて、今ブログではもう誤字脱字しまくりだと思いますが、それでも世の中に溢れる誤字脱字、誤認識にはまだ敏感です。職業病ですね。
人には厳しく指摘して、己は誤植マンになっていたら本当にタチ悪いので、これを機に私も気を引き締めます!
この記事を通して、少しでも誤字脱字削減のお手伝いができたら嬉しいです。
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